負荷テストでは、環境やシナリオのセットアップが正しく行われていないと正常なデータ取得が行えない場合があります。いきなり大きな負荷をかけてしまうと問題の切り分けも難しくなり、思うような進捗をあげることができません。
新規に負荷テストを行うときは、「基礎データの取得」を行った上で、「低負荷テスト」を実施することが重要です。
もっと詳しく->基礎データの取得
この記事では、「低負荷テスト」について説明していきます。
低負荷テストとは
低負荷テストとは、低い負荷をかけてシステムのスループットが想定通りに向上していくかを調べることで、環境のセットアップの妥当性を確認するテストです。
理想的な低負荷テストの結果は次のグラフのようになります。
スループットは直線的に向上し、平均応答速度は横ばいです。つまり、負荷をかけた分だけの処理を性能劣化なく行うことができています。
※グラフの見方は下記記事を参考にしてください。
もっと詳しく->限界スループットの確認方法
もし、低い負荷をかけて、スループットが横ばいや落ち込んでいるような場合は、セットアップに問題があり負荷がかかりすぎている状態であるといえます。その場合は、問題箇所の特定が必要です。
低負荷テストの進め方
低負荷テストの進め方は次の通りです。
- スレッド数「1」で負荷テスト実施
- スレッド数「2」で負荷テスト実施
- スレッド数「3」で負荷テスト実施
- スレッド数、スループット、平均応答速度をグラフ化
- 結果評価
結果の評価を行い問題がある安倍は、問題箇所の特定を行います。よくある問題箇所は次の通りです。
- タイマーの設定が入っていない
- ランプアップの設定が入っていない
- システム側のインフラスペックが低いままとなっている
まとめ
低負荷テストとは、低い負荷をかけてシステムのスループットが想定通りに向上していくかを調べることで、環境のセットアップの妥当性を確認するテストです。
いきなり大きな負荷をかけると時間もかかり、切り分けも複雑になるため、大きな手戻りが発生します。
新規に負荷テストを実施する場合は、必ず行うようにしましょう。
参考.
全体的な負荷テストの進め方が気になる方は、「負荷テストの進め方」をご覧ください。